はやりの熟成肉はちゃんと熟成方法を明示したほうがいい

ラーメンやうどんが続いたので、なんとなく肉が食いたい気分である。
とはいえ、立ち食いで勢いのある店名のあそこに行くのは何とも芸がない。ということで、久しく行っていない店に行くことにした。「デンバープレミアム 高田馬場店」である。

メニューを開いてちょっとおどろいたのだが、サーロインやリブが熟成肉を使っている、と謳うようになっていた。これも流行ってるなぁ、って感じ。

熟成肉でステーキというと、赤坂のあそことか、六本木に上陸して丸の内に店舗をふやしたあそことか、とかく高級な店ばかりがイメージされる。
で、これらはすべて、ニューヨーク発祥の店。いわゆるニューヨークスタイルとよばれる熟成を行う店として有名である。

実は熟成肉にはこうやればいいという決まったやり方はなく、また衛星確保のためのルールもない。
大きくはドライエイジングとウェットエイジングに分かれるとされているが、ニューヨークスタイルは典型的なドライエイジングビーフを用いるのが特徴。
枝肉を低温でつるしながら、大きな扇風機で強風を当て続けるという環境で熟成される。枝肉の表面は乾燥し、びっしりとカビにおおわれることになるのだが、そうして食べられなくなった部分を排除し、芯のほうに残された部分だけをステーキ肉として提供する。
ウェットエイジング以上に水分が失われるので味は濃厚になり、微生物によるアミノ酸分解に由来するといわれる独特の熟成香がする。ナッツとかクルミみたいな感じ。
当然歩留まりが悪くなるのでステーキの提供価格は高い。

ウェットエイジングはもっと簡単で、簡単にいってしまえば真空パック等をおこなった状態で冷蔵庫に放り込んでおくだけだ。表面の水分が比較的保たれるとともに、真空状態で微生物の繁殖を防ぐ。
水分の減少はドライエイジングに比べればすくないうえ、カビ部分のそぎ落としをしなくていいので歩留まりがよく、その分低価格で提供できる。
その代わりたんぱく質の分解は自然分解に頼るので、ドライエイジングほどには旨みの凝縮は起きない。というか、正直に言ってよほどうまく熟成されない限りは生肉と違いを感じるのは難しい。それでも多少は減るので、生肉に比べればどうしてもパサつくし。

ま、つまりは熟成肉の看板で売るための熟成方法、といった感じで考えればいい。
ファミレスとかでも出しているくらいだしね、ウェットエイジングビーフ。
個人的には熟成方法を明示するように飲食業界には自浄改善を求めたいのであるが。

あ、もしどこかで熟成肉を食べたい、という方がいるのであれば、熟成方法を明示しているか、少し調べればきちんと出てくるような店で食べることをお勧めしたい。
本音を言うと、きちんとニューヨークスタイルで処理している店に行くべきだと思うけどね。コストは高いけど、それだけの価値はある。

ともあれ、本日のステーキだ。いただいたのは熟成肉サーロインステーキ300g。

コストを考えれば当然ウェットだろうなぁと思いながらいただいたわけだが、まあ案の定。
もともとの肉質の問題もあってか多少パサつきが気にかかるし、熟成香もない。旨みも生肉に比べればマシかな、といった程度。
値段はあの勢いのある店名のところより多少安い感じだし、味もマシではあるのだが、あちらはポイントカードでソフトドリンク無料になってるしなぁ。この店の弱点はサイドメニューのコスパが悪いことだと思う。

そういえば高田馬場には駅の向こうにも熟成肉を目玉として提供している店があったっけ。
近いうちにいってみようか。

【本日のお店情報】
店名:デンバープレミアム 高田馬場店
住所:東京都新宿区高田馬場3-2-13 ドムス・サニ・ヤナガワビル1F
営業時間等:
11:00~23:00(L.O.22:30)

今週のブログテーマ】今回のテーマ:【「食欲の秋」】

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